- 第15回本フェチ大賞 ハイセンス賞「Be My Princess」くるん様[SANDAN]
ハイセンス賞
「Be My Princess」
くるん様[SANDAN]
仕様
Interview
今回のご本が生まれたきっかけは何でしょうか?
レトロなステーショナリーのような本が作りたくて、今回の装丁を考えてみました。
使用された紙・加工と、特にこだわりを持った部分があれば教えてください。
ステーショナリー手帳のようにしたかったので、リング綴じは絶対に外せない点でした。
ただ、リング綴じだと出来ない仕様が色々あったので、諸々調整が大変でした。
表紙はレトロ感を出したかったので、ぼこっとした厚手の用紙に単色印刷にしました。
フルカラーイラスト&漫画本だったので、フルカラーイラストが見えるように、トムソン加工で大きくハートにくり抜いて窓を作っています。


本文もビンテージレトロな雰囲気にしたかったので、用紙をコート系ではなく、厚みのあるソフトパステルにしました。
今回のご本はどのようなスケジュールで進められましたか?
最初は別の装丁でご相談させていただいていた事もあって、スケジュールがギリギリになってしまいお手数をおかけいたしました。
今回の装丁では、リング綴じ製本の場合色々と相性の悪い装丁があり、それをやめて別の形に…といった調整を行い、製本に関して、色々と勉強になりました。
今回のご本のような装丁で同人誌を作ってみたい!とお考えの方に向けてメッセージをお願いします。
リング綴じ製本には出来る事、難しい事が結構あったので、余裕をもって装丁のご相談をされた方が良いかと思います…!
最後にひとことお願いします!
電子書籍が主流になってきている今、現物を手に取りたい…と思って貰えるようなちょっと変わった本を作れたらいいなと考えていた中、賞をいただけて嬉しいです!ありがとうございました!
Staff Comment
見れば見るほど、作品のそこかしこに見え隠れする演出に心おどります。表紙には大きなハートのトムソン加工。
タントボードFの淡いピンクの向こうに、淡いブルーとピンクを基調にしたキャラクターデザインが配置されたカラーページが見えます。
手前の表紙には、黒のインキで交差するリボンが印刷され、奥のカラーページのキャラクターには、同じく交差するホワイトのリボンがデザインされています。
タントボードFの淡いピンクと、そこに配置されたモダンなタイトルとリボンの意匠がキャラクターの魅力を引き立てます。
トムソン加工を破らないようにそっと表紙をめくると、このキャラクターはカクテルの中にいたのですね。
表紙で隠されていたストローと靴のリボンが見えて、思いもかけずあらわれた可憐さに胸がときめきます。
かわいらしいカラーページをめくるなかで左手は常に気付いているでしょうが、表4にも同じく大きなトムソン加工があります。
表4の向こう側で指と指を触れあわせて可憐なハートを形作るキャラクター。
表4側からめくると、表4とリンクした黒いリボンのデザインのほかに、キャラクターの衣装全体が見えます。
これだけ大きなトムソン加工をリングとじの表紙に施す機会はほとんどありません。
機械の性能の限界とデザインとのせめぎ合いで、作家様にご相談を差し上げたこともありました。 スタッフにとっては、表紙をどのような順番で製造するか知恵を働かせた、記録にも記憶も残る作品です。
作家様が理想とされるデザインをよりスムーズに実現できるよう、これからも技術を研ぎ澄ませてまいります。
このたびは大切な作品をご紹介する機会をいただきありがとうございました。
▼ 第15回 受賞作品 ▼












