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【印刷の仕組み&特徴を解説】オフセット印刷とデジタル印刷の違い

同人誌印刷で多く使用されている「オフセット印刷」と「デジタル印刷」。
今回はそれぞれの印刷の仕組みと特徴をご紹介します。

オフセット印刷

「オフセット印刷」は、下図のように①版胴から②ブランケット胴(ゴムや樹脂製のシートを巻いた胴)に転写(オフ)されたインキを用紙に印刷(セット)する方式です。

版から紙に直接ではなくブランケットを介して、用紙へ印刷するため「オフセット印刷」と呼ばれています。

図のように②ブランケット胴と③圧胴で、用紙に高い圧を加えながら印刷します。

そのためベタや線、網点がきれいに再現され、発色の良い高精細な印刷ができます。また、印刷中の安定性も高いため小ロットのみならず数万枚の大量印刷も可能です。

緑陽社では「AM240線」と「FM10μ」を採用しており、お客様の原稿に合わせて、より最適な手法で高精細な印刷物をご提供しています。

▼ 鮮やかな高精細カラー
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/appeal/kouseisai1.html

オフセット印刷では基本のCMYK以外にも、使用できるインキの色が豊富に用意されています。
例えばオプション「金・銀追加」で使用されるゴールド、シルバーのようなメタリック色、オプション「NEONカラー」で使用される蛍光色が人気です。

この他にも、インキどうしを混ぜ合わせてオリジナリティある色を作ることもできます。
CMYKの掛け合わせでは再現が難しい、濁りのない鮮やかな色を安定的に表現できるため、企業ロゴや商品カラーにも利用されています。

印刷できる用紙の種類も豊富で、金属光沢のあるメタリック紙から凹凸のある味わい深い特殊紙まで、多種多様な用紙に対応できるのが魅力のひとつです。

▼ 多色刷表紙「きほん紙」見本
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/materials/paper_basic.html

▼ 特殊紙カラー表紙
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/option/color_sp.html

デジタル印刷

「デジタル印刷」は、デジタル原稿データを紙に直接印刷するという印刷手法です。

オフセット印刷との大きな違いは、「版」を必要としない点です。
版の制作のコストが無いぶん、製造の初期費用を抑えることができます。

オフセット印刷では「インキ」を使用して印刷しますが、デジタル印刷では「トナー方式」と「インクジェット方式」が一般的です。

フルカラー印刷では、近年の技術進歩によってRGBに近い豊かな発色が再現できるようになりました。
また、ゴールド・シルバー・ピンクなどの特色トナー(インキ)が開発されており、フルカラーと組み合わせることで、印刷物がいっそう華やかになります。

トナー(インキ)の種類には制限があり、オリジナルの特色を作ることはできないため、基本的にはCMYKの4色と、上述のような数種類の特色を組み合わせた印刷となります。

一方、スミベタや平網の再現性はオフセットと比較するとやや劣り、
トナー式は特有のテカリがあるのが特徴的です。
オフセット印刷のように紙に圧力をかけながらの印刷ではないため、深い凹凸のある紙では凹み部分に印刷されにくいという点も注意が必要です。

オフセット印刷と比較すると、使用できる特色・特殊紙の種類は限られますが、初期費用を抑えられるという特性から、同人誌の印刷に欠かせない存在となっています。

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